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このひとでなし

短歌のまとめとそれ以外の語り

刀剣短歌まとめ その1 土方刀編

刀剣乱舞にはまっててめっちゃ短歌書いてたときのまとめその1


堀川国広

味付けが濃いねと笑う(ごめんなさいながく塩水飲んでいたから)

よわくってかっこわるくてちいさくて泣いてる君が今も好きだよ

意味のない大口叩いていてほしいとか思うのはぼくのエゴだね

錆び付いて浮いて剥がれて流される皮膚を眺める眠れもせずに

熱されて溶かされていまぼくたちはぼくのものでないいくさばへゆく

一息で死に行くようななまり玉なんかにぼくはなりたくないのに!

かわいそうだけどあなたをつれて行くことは出来ない他人の戦場

存在が希薄な分は塩分で補ってるから大丈夫だよ

見えるのはあの人の目と同じ色、彼のとなりで見続けた色、

その思慕が邪魔になるなら今ここで切って捨てるよ安心してね

あたたかな水で眠れど秋雨はひえびえとしてつま先を切る

○○しいという言葉さえ砂粒とともにそよいで聞こえないけど

もう二度とその切っ先に映らぬと決めてからだを召しあげたのに

あのあれのわきざしという肩書きでやっとかたちがここにあるので

(結び目に願掛けをしていることを知らないでしょう)ほら貸してみて

みがわりの名目でいい今はなきからだが帰る器になるから

もう君は雛ではないと知っている置き去りにした罪悪感で

ずいぶんと立派な名前をいただいてしまったけれどからっぽなのに

踏み出せない向こう側におそらくはぼくについてを記してあるけど

ほんとうにそのさやの中に誰かいると思って話しかけてるのかい



和泉守兼定

「でも…」なんて溢したお前が今日の夜ひとりで泣くのを俺は知ってる

「ああそうか」お前のあさぎは月草で(潮で流れてしまったのだろう)

おまえさえ許してくれればおれはまたおれとしてちゃんと生きられるのに

まだおまえひとり背負えないようななまぬるい男と思ってるのか

この家で眼がとけるまで泣いていた。それこそここが海になるまで。

ささぶねをつくって投げたあの川も君のところへつづくだろうか



土方刀

海風がお前の肩をどつくからおれはお前を置いてゆけない

淡い光で目が覚める熱帯夜 傍らで寝るまぶたが光る

「おまえが俺にそれを言うのか」だって?冗談じゃない ぼくのせりふだ

海猫の啼く音を聞く本当は子らの声だとわかっていたのに

距離にして五センチもないこの底でネリリしキルルしハララしている

恋だけは決して知ってはいけないよ。恋は刀をなまくらにする。

デリカシーとかないんだよ彼はほら、(身体がここにないもんだから)

大丈夫?ほんとに平気?うるせえな!そんなに言うなら横についてろ!

二振りと言うにはあまりに脆すぎて一人と言うにはあまりに重い

海風のにおいはしおの味だから今のおまえは牛乳の味

お互いの心音を聞くこの距離でもどれないもうもとの一つに

はじめからひとつだったらよかったね おまえが俺にそれをいうのか